はじめに
一時期ブームや流行のように感じた「ミニマリスト」というライフスタイルが、最近はすっかり定着しつつあると感じます。
シンプルで美しい生活に憧れ、ミニマリストを目指そうとする人も多いですが、しかし、一方で「ミニマリスト 末路」や「ミニマリスト 病気」といったネガティブな検索ワードが上位に表示されることも事実。
すっきりとした生活に憧れながる人もいる反面、どこか胡散臭さを感じている人が多いのかもしれません。
こうしたネガティブな検索ワードが生まれる背景には、メディアに露出されている佐々木典士さんやミニマリストしぶさんといった、極端なミニマリズムを追求する方の影響が大きいように思われます。
彼らの影響力は大いにありますが、ミニマリズムは決して彼らのような生き方だけが全てではありません。
この記事では、シンプルライフに興味を持っている方に向けて、ミニマリズムに対する一般的な誤解や、陥りがちな落とし穴について触れたいと思います。
ミニマリストの落とし穴
完璧主義に陥る:美しさの裏側にあるもの
ミニマリストの理想的な生活空間は、インスタやブログで美しく演出されています。まるでモデルルームのような生活感のないお部屋に、
「自分もこんな風に生活感のないお部屋にしたい」
と強く思い、憧れを持ちます。
しかし、現実の生活は、写真のように常に完璧に整っているわけはないと思ってます。
ミニマリストの生活は、決して完璧なものではなく、日々変化していくものです。
大切なのは、完璧を目指しすぎず、自分にとって心地よい空間を少しずつ作り上げていくことです。
例えば、来客があるからと慌てて部屋を片付けたり、SNS映えするような写真を撮ろうと、普段使わないものを飾ったりする必要はないと思います。
インスタやYOUTUBEでおしゃれな暮らしをしている人のキッチンや洗面台には必ずと言って良いほどAesop(イソップ)のソープを見かけます。
余談になりますが、一時期私も「あのソープおしゃれだな。購入しようかな」と思った事がありましたが、最終的には購入しませんでした。
自分は「居心地の良い空間で生活したいのか」「人からおしゃれな生活している人」と羨望の眼差しを受けたいから手に入れたいのか?とフッと考えました。
自分自身にどちらかと聞き、「他人からどう見られたいか?」に意識が向いていることに気づき結局購入しませんでした。
整った美しさに惹がれすぎると、自己基準を失いがちになります。
モノの量に囚われる
ミニマリズムは、誰にとっても同じように当てはまるものではありません。
最小限の物量 は、人それぞれ異なります。
心の状態やライフスタイル、価値観によって必要なものが変わっていきます。
モノの数が少ないことが良いことだと思い込み、本当に必要なものまで手放してしまう人がいますが、大切なのは「心地よいを思う物量を維持する事」です。
それは人によって違います。
ミニマリストで有名な佐々木典士さんはベッドや部屋にカーテンがついていないような生活が心底心地よいを感じているから、そうされている訳で、他の人がそれを真似したら、おそらくほとんどの人が不便さと窮屈さを感じるでしょう。
ちなみに我が家はリビングにはTVはありますし、寝る時は寝袋ではなくベッドで寝ています。
炊飯器はありませんが、冷蔵庫や電子レンジは、生活になくてはならないもので、捨てるなんて考えられません。
人により「必要最小限」は違うし、そして、その基準を人にジャッジされることでもないと思います。
周りの目を気にしすぎる
SNSで見かけるような完璧な部屋を目指そうとするあまり、周りの目を気にしすぎて自分らしさを失ってしまうことがあります。シンプルライフは自分にとって心地よい暮らしを送るためのものです。周りの目を気にせず、自分にとって本当に必要なものを大切にしていきましょう。
さいごに
繰り返しになりますが、シンプルライフは、「モノを減らすこと」 が目的なのではなく、
「本当に必要なものだけに囲まれて、豊かな生活を送ること」
が目的です。
この根本を忘れてしまうと、様々な落とし穴に陥ってしまう可能性があります。
誰かの生活スタイルを真似るのではなく、自分にとって何が大切なのかを考え、自分らしいミニマリズムを見つけていきましょう。