エレベーターでバッタリ会った同僚に笑顔で「お疲れ様です」と声をかけると、無言で通り過ぎていってしまう…。
あれ?聞こえてなかったのかな?と思ったけれど、何度か同じことが繰り返されると、だんだんモヤモヤしてくる。
職場での挨拶は基本中の基本のはずなのに、なぜ挨拶を返してくれないのだろう?
などと考え、モヤモヤした感情が湧いてしまう。
このようなことは、皆さんも一度は経験し、悩んだことがあるのではないでしょうか?
今回は「挨拶をしない相手にどう対応するか?」についてとある視点からの考察してみたいと思います。
相手が挨拶してこない時の対応
挨拶を返してもらえない状況に置かれた時、あなたの場合はどのようなリアクションをされますか?
状況や個人の性格によってさまざまだと思いますが、主に3つのリアクションの分かれると思います。
①ムカついて自分も挨拶をしなくなる
「あいつ、なんで挨拶しないんだ!」
という怒りや不満が湧き上がり、自分も相手に挨拶をしないという行動に出るケースです。
人は、相手に親切にすれば相手も親切にしてくれるという、相互的な関係を期待する傾向があります。挨拶は、その相互性の最初のステップであり、相手から挨拶がないということは、その期待を裏切られたと感じてしまうのです。
その「裏切られた」という思いが怒りや不満に繋がります。
そして、「あいつが先に挨拶しないから、自分もする必要はない」と自分の行動を正当化しようとしてしまいます。
②相手を避ける
人は、誰しもが心の傷を負うことがあります。
特に、人間関係においては、相手に無視されたり、嫌な言葉をかけられたりするような経験を通して、深い傷を負ってしまうことも少なくありません。そして、一度心に傷を負ってしまうと、私たちはそれを再び開きたくないと強く願うようになります。
特に過去に誰かに深く傷つけられた経験がある人は、同じような状況に置かれることを恐れて、相手との距離を置くケースがあります。
これは、まるで心にできた傷口を再び開かないように、絆創膏を貼るようなものです。
心の傷を保護し、再び痛みを感じないようにするため、無意識のうちに相手との接触を避けるという行動に出てしまうのです。
③理由を探ろうとする
その人は「なぜ挨拶してくれないのか?」と理由を探ろうとする行為です。
もしかしたら、その人は普段から内向的で、人とのコミュニケーションが苦手な人なのかな?
あるいは、何か悩みを抱えていて、周囲との接触を避けたいと思っているのかな?
それとも、単にその場が気まずくて、何をどう話せばいいのか分からないのかな?
など色々を思考を巡らします。
この心理には、「理解したい」という強い願望が根底にあります。
相手がなぜ挨拶に返事をしないのか、その行動の裏側にある感情や考えを知りたいという欲求です。
挨拶をしない相手への対応で自分を知る
このように「挨拶してもらえない時」の対応は様々。
そしてこのリアクションからあなたが自分自身とどうに向き合っているか?どのように生きているか?が垣間れます。
挨拶してもらえないので、ムカついて自分も挨拶をしなくなる人や、その人を避けるようになる人は、「相手がどうであるか」に意識を奪われいる証です。
そして自分の行動や感情を、周りの人々の評価や期待に合わせようとする生き方です。つまり、他人軸で生きている状態です。
本当に大切なのは、自分軸を持ち、自分がどうありたいか考えることです。
相手がどうであろうと、自分がどうしたいのか、どうありたいのか、という自分の内なる声に耳を傾けることが大切です。